「社会を変える組織」をつくる PubliCo(パブリコ)

PubliCoジャーナル

モバイルやSNSで寄付を促す5つのコンテンツ

米国NPO情報

2017.5.8

Writer長浜 洋二

 

ソーシャルセクターにおける組織課題の1つがコミュニケーション戦略の構築。一般的には広報とも言われますが、誰に対して、何を、どのように伝え、どのような意識・行動の変容を促すかということを設計しなければなりません。

 

以下では、寄付者をはじめとする支援者とのコミュニケーションに解説しています。

特にスマートフォンやSNSで何を伝えるべきかというコンテンツの切り口について、効果の高いものを5つご紹介します。団体から発信する内容にこれらの内容を盛り込むことによって、1つのリツイートが寄付に繋がるように、小さな行為が大きな行為に変わります。そして、一人ひとりの行為が積もり積もって十分な量に達したときに、ファンドレイジングなどの成功がもたらされるのです。

 

1. うまくいったこと

 

寄付者や支援者は、団体が達成したことや寄付したお金がきちんとした成果を生み出しているかどうかを確認したいと考えています。

 

団体が寄付やボランティアなどの支援を得るには、継続的な進捗の報告が不可欠です。たとえそれが戦争やドメスティック・バイオレンス(DV)のような重苦しい社会課題であったとしても、報告できるような成果や進捗がほとんどなくても、伝え方を工夫することでポジティブに報告することはできます。

 

特にSNSの世界では、明るい話題は暗い話題に勝ります。寄付者や支援者は、暗い話題より明るい話題に 5倍も「いいね!」したり、リツイートしたりするのです。

 

2.緊急性のあること

 

インターネット上でのコミュニケーションやファンドレイジングにおいて、緊急性を伝えることは定番ともいえる方法です。寄付やイベントの申し込み締め切りが迫っていたら、人々は行動を起こしやすくなります。多くの人々が、緊急度の高い状況下で寄付をするのはこのためです。

 

またファンドレイジングであれ、アドボカシーであれ、緊急時に人々の衝動に訴えかけるようなストーリーを伝えることは成功する確率が高いことが分かっています。とりわけスマートフォンやSNSでは、緊急性のあるコンテンツへの反応が高い傾向があります。

 

3. 統計データ

 

団体から発信するコンテンツに統計データを用いることは必須です。毎年、団体HPやブログに団体の活動の重要性を後押しする10以上の統計データを掲載しましょう。その上で、1週間に1度は団体のSNSを通じて統計データ(該当ページへのリンクも設置)を紹介します。

 

こうしてSNSで発信することによってリツイートやシェアを促し、結果として団体HPを訪れる人を増やすことに繋がります。説得力があり、衝撃的で、時にはゾッとするような統計データを示すことによって、即座に寄付やボランティアなどの行動へ駆り立てることができます。また団体内に画像を編集できるスタッフがいれば、統計データをその画像に盛り込んで投稿するとさらに効果も高まります。

 

4. ステークホルダーの声

 

支援者や受益者、団体スタッフなどステークホルダー(利害関係者)の声を文章や写真付きで投稿することで、何らかの反応を得られたり、交流やさらなる支援に繋がります。他にも、現在及び歴史上のリーダーの言葉を活用してみるのも効果的です。

 

わざとらしくなく、情緒に訴えるような言葉を1週間に1度は発信するのがお勧めです。ファンドレイジングを行う上で、寄付者や活動している地域コミュニティからの声は非常に強力です。また、情報発信の上手い代表者やスタッフを抱えているのであれば、団体のブランド力を高めることにも繋がります。

 

5. ユーモアのあるゆるい投稿

 

常に効果的で適切であるわけではありませんが、ユーモアを交えたゆるい投稿はSNSとの相性がピッタリです。公益組織のアドボカシー活動においても、ゆるい投稿を目にすることは多くなっています。

 

例えば、子猫や動物の赤ちゃんのかわいい写真などは人気のあるコンテンツです。もしやり方を間違えたら物議を醸すこともありますが、受け入れられれば爆発的にリツイートやシェアが起こる可能性があります。加えて、こうしたかわいい写真を目にしながら投稿するスタッフ自身にとっても安らぎをもたらす効果があるのです。

 

 

モバイルやSNSの特徴はそのカジュアルさスピード感にあります。 ながら 利用の合間合間に即時的に訴えかけ、行動へと駆り立てる必要があります。ABテストを繰り返しながら、自団体にとっての効果的なコンテンツをしっかりと見極めていきましょう。

 

参照:Nonprofit Tech for Good

執筆協力:茶圓晃平(ちゃえんこうへい・PubliCoインターン)

Profile

長浜 洋二

Yoji Nagahama

株式会社PubliCo 代表取締役CEO

鳥取県x日本財団地方創生プロジェクトアドバイザー/社会福祉法人日光市社会福祉協議会アドバイザー/社会福祉法人座間市社会福祉協議会アドバイザー/一般財団かわさき市民しきん評議員 / 公益社団法人シャンティ国際ボランティア会専門アドバイザー / NPO法人CRファクトリー コミュニティ・マネジメント・ラボフェロー

1969年山口県生まれ。米国ピッツバーグ大学公共政策大学院(公共経営学修士号)卒。NTT、マツダ、富士通でマーケティング業務に携わる一方、米国の非営利シンクタンクにて個人情報保護に関する法制度の調査・研究、ファンドレイジング、ロビイングなどの経験を持つ。著書に『NPOのためのマーケティング講座』。

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