「社会を変える組織」をつくる PubliCo(パブリコ)

PubliCoジャーナル

メールマガジン創刊で広報・マーケティング担当者が行った全タスクまとめ

Webマーケティング

2017.2.14

Writer堤 大介

PubliCoでは1月にメールマガジン(PubliCoニュースレター)を創刊しました。

 

私は、前職(楽天)でメールマーケティングに関するサービスに長く関わっていました。また、NPOでも複数団体のメールマガジン創刊や改善プロジェクトに関わってきました。その中で培ってきた知見を盛り込んでいるメールマガジンとなっていますので、もし良かったらご登録いただけると嬉しいです。(登録はコチラから)

 

メールマガジンは現在の様々なネット上の広報手段の中では比較的長い歴史を持つものです。 皆さんの中にも普段から気に入ったサービスやお店、あるいはNPOなどのメールマガジンを日常的に購読しているという方も多いのではないかと思います。

 

普段から読者として見慣れているメールマガジンですが、いざ創刊しようと思うと、簡単なようで色々やることや考えるべきことがあります。 そこで本記事ではメールマガジン創刊までにPubliCoのニュースレター担当(堤と秋元)が行ったタスクをまとめて公開します。

 

これからメールマガジンの創刊を検討されている方はぜひ参考にしていただければと思います。

すでにメールマガジンを運用されている団体の担当者の方も、日々の運用の中で見直すポイントがないか確認に使っていただければ幸いです。

 

■PubliCoニュースレターの概要

まずはPubliCoが創刊したメールマガジンの概要です。

 

【名称】PubliCoニュースレター

【目的】

①PubliCoの最新情報の告知・公益組織のマネジメントに関する情報の周知

②既存クライアントとの関係維持(日常的な活動報告だけでなく、スタッフの想いや個性を伝える場とする)

③コンサルティングやセミナーの依頼、人材獲得

【配信対象者】

①潜在顧客

②既存顧客、自社スクール・セミナー参加者

③HPからのニュースレター登録者

【配信ツール】

Benchmark Email

【配信頻度】

月1回

【準備期間】

約1ヶ月(名刺のデータ化3週間、その他準備1週間 ※創業当時から創刊を想定して準備されていたものは除外)

 

■NPOにとってのメールマガジンの4つのメリット

NPOにとってメールマガジンは安価で誰でも始められる施策でありながら、情報到達力と、行動促進力の高い強力なマーケティングツールです。

 

(1)無料もしくは安価で実施することができる(低コスト)

メールマガジンの配信ツールには一定の配信量までは無料で使える枠が用意されていることも多く、高機能な配信ツールを無料で使うこともできます。配信対象者の獲得、原稿作成、配信等の一連の作業について運用の手間はかかりますが、いずれも無料で実施することができるため、予算が取れない場合にも検討しやすいマーケティング手法です。

 

(2)高い専門性がなくとも実施することができる(手軽さ)

メールマガジン配信に関しては記事のライティング、編集に関するスキル、デザイン、マーケティング関連の知見など様々なスキルを使用することができますが、必ずしもリッチな表現のHTMLメールではなくともテキストメールでも十分に効果を出すことは可能です。そのため特に高い専門性がなくとも、最低限人に読ませることのできる文章を書くことができれば実施できる施策です。また、メール配信ツールには多くの機能が付いていますので、技術的なことが分からないという方でも比較的容易に配信までの作業を行うことができる環境が整っています。

 

(3)メールマガジンはプッシュ型のオウンドメディア(情報到達力)

メールマガジンの特徴は「自分で選んだ情報を、読者の元に送り届けることができる」ということです。自団体が選んだ伝えたい情報を発信することのできるオウンドメディアはNPOのマーケティングで非常によく使われますが、HPやブログでは訪問してくれたユーザにしか情報を届けることができません。また、FacebookやTwitter等のソーシャルメディアは各プラットフォームの表示ルール(アルゴリズム)上、いいねやフォローをしてくれている人全員に届くわけではありません。一方でメールマガジンはメールを開封してくれない可能性はあるものの、少なくとも情報を届けるというところまでは確実に行うことができるという強みを持っています。

 

(4)アクションにつながりやすい(行動促進力)

昨年の調査データでは、ECサイトからのお知らせを「メルマガ」で受け取っている人のうち、「メルマガが購入のきっかけになる」と答えた人は44.3%います。同じ調査では”プッシュ通知”や”LINE”の方が高い割合となっていましたが、NPOが手軽に利用できるマーケティングツールとしてはメールマガジンは現在でも強力なツールといえます。

※…株式会ジャストシステム『ECプロモーション別の消費行動調査』より

 

■メールマガジン創刊までに行った全タスクまとめ

ここからはタスクを書き出していきます。

 

<意思決定系>

  •  創刊日
  •  人員
  •  予算

 

<インフラ系>

  •  配信ツール選定
  •  HPへの登録フォーム設置
  •  配信対象リスト作成

  −配信対象者決定

  −名刺のデータ化

  −登録フォーム経由の登録者のインポート

  −創刊号以降の運用ルール

 

<配信方針系>

  •  目的の確認

  −誰に送るか?(配信対象者)

  −何を伝え、何をして欲しいか?(KGI)

  •  KPIの設定

  −目的達成をどのような指標で計測するか

  •  計測方法

  −配信したメール自体の数値管理

  −(HPへの誘導を行う場合)HPのKPI管理との兼ね合い

  •  マーケティング方法 (読者の集客方法)
  •  メールマガジン名称
  •  テンプレート作成

  −件名

  −配信形式 (テキストメール or HTMLメール、スマートフォン対応など)

  −本文の構成&レイアウト

  −執筆担当者

  −トーン&マナー (飾り線や文体のテイスト、レギュレーション)

  ー送信元&購読停止方法の明記 (送信者の情報を明記すること及び購読停止方法の明記が法律で定められています)

  •  発行頻度&時期
  •  バックナンバーの管理
  •  問い合わせ等の反響に対する方針

  −返信の有無

  −誰が返信するか

  −配信停止希望や配信エラーアドレスへの対応

  •  創刊までの手順&役割分担
  •  運用フローの決定
  •  編集会議の実施方針

 

<作成したもの>

  •  原稿
  •  コンテンツカレンダー
  •  KPI管理表
  •  配信作業チェックリスト

 

<配信設定>

  •  リストのインポート
  •  配信ツール上での原稿作成
  •  テストメール配信&Wチェック
  •  配信承認作業

 

<配信後>

  •  配信完了確認 (配信担当者は自分のアドレス or 確認用アドレスを使って配信完了確認を行うと良い)
  •  反響確認&対応 (問い合わせ、配信停止希望などの反応に対して対応を行う)
  •  配信レポート作成
  •  振り返りMTG

 

■メールマガジンを作るときに特に意識すべき3つのポイント

多くのタスクを羅列しましたが、ただただ上から順番にこなすのは大変ですので、特に重要なポイントを3つにまとめました。

 

目的の確認は必須

メールマガジンに限らずどんな施策にも言えることですが、施策を実施する目的を明確にしておくことは非常に重要です。特にメールマガジンは多くの方にとって馴染み深くイメージがしやすいがために明確な目的を定めないままになんとなく原稿を作成して配信してしまうということが起こってしまいがちです。また、メールマガジンは配信対象も、原稿も自分たち自身でコントロールすることができるため、様々な使い方ができます。「受益者に活動情報を届けるため」「自分たちが取り組む社会課題についての啓蒙を行うため」「寄付やボランティアなどの支援を募るため」など、いずれの目的もありえますが、自団体が何を目的に実施するのかは明確にして配信するようにしましょう。

 

運用の効率化を意識する

メールマガジンは低コストで実施することのできるマーケティング手法ですが、運用には手間がかかります。本記事にはメールマガジン配信を行う上で考えるべきことを記載しましたが、配信毎にすべてのことを都度考えていくのは非常に大変ですので、なるべくルール化や仕組み化を行い効率的な運用を行っていくことが必要です。例えば原稿作成については、ブログ等で発信した情報を流用することで新規作成の手間を省くことができます。配信手順についても毎回共通する作業が多いためマニュアルを作成し、ボランティアやインターンの力を活用していくということも考えられます。

 

PDCAを回す

メールマガジンは配信して終わりではありません。配信後のレポート確認と振り返りまで完了して初めて一つの配信が完結します。メール配信ツールには開封数やクリック数を確認することのできる機能の他、A/Bテストを行う機能がついているものも多くありますので、数値を記録し改善していく工夫を続けていきましょう。また、数値の結果だけでなく、運用手順についても毎回振り返りを行いマーケティング体制を見直していくことも重要です。

 

 

以上、本記事ではメールマガジンを創刊するために必要なタスクをまとめてみました。いかがでしたでしょうか。

皆さまの団体の日々のメールマガジンを使った情報発信に活かしていただければ幸いです。

 

 

 

  【お気軽にご相談ください】  

PubliCoではビジョン・ミッションの見直しのような組織基盤強化に関わるテーマの他、マーケティングや広報など特定の業務に関するご支援も行っています。

 

本記事で紹介したメールマガジンに関する相談もお受けできますので、

・メールマガジンの戦略作成について

・メールマガジンの運用体制構築について

・メールマガジンの原稿添削

など、お気軽にご相談ください。

 

お問合わせはコチラから。

Profile

堤 大介

Daisuke Tsutsumi

株式会社PubliCo コンサルタント

1986年北海道生まれ栃木県育ち 筑波大学第一学群社会学類卒。卒業後、2010年に楽天株式会社に新卒入社。新規事業開発系部門にて広告企画、マーケティング、webディレクション、事業開発などに従事し6年間勤務。2011年よりプロボノとして復数のNPOの支援を行い、2015年NPOへのITプロボノ支援NPO Make it Betterの立ち上げに参画し理事・共同代表を務めている。2016年5月よりPubliCoに勤務。

Facebookページ

一覧を見る