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PubliCoジャーナル

NPOのマーケティング担当者がまず知るべきGoogle Analytics7つの基本指標

Webマーケティング

2016.10.13

Writer堤 大介

グラフの画像

 

先日公開した「Webマーケティングの特徴と目的別に捉える施策の3分類」という記事の最後に、Webサイトの課題発見方法の一つにアクセス解析があるということを述べました。

 

本日はアクセス解析の代表的なツールであるGoogle Analytics(グーグル アナリティクス)についてです。

 

■Google Analyticsとは?

 

Google Analyticsとは、Google社が提供しているアクセス解析(サイト訪問者の情報や閲覧状況などを分析する)ツールのことです。

 

利用料金は基本的に無料ですが、その機能は非常に多岐に渡りあらゆる分析を行うことができるため、一般企業でも非常に多く使われています。 (有料版もありますが、データ数の上限がなくなることなどが大きな違いでありほとんどのNPOのサイト規模では無料版で十分です)

 

高機能にも関わらず無料で使えるツールですので、NPOでは最も一般的に使われているアクセス解析ツールでしょう。

ただし、あまりに高機能すぎるためにNPOの担当者からは「いったいどこをどう見たら良いのか分からない」「とりあえず導入しているけど見ていない」というような声がよく聞かれます。

 

 

■アクセス解析を行うと何が良いのか?

 

ではGoogle Analyticsを始めとしたツールを使ってアクセス解析を行うことにはどんなメリットがあるのでしょうか?

 

アクセス解析によってできることをまとめると以下の点に集約されます。

 

「Webサイトの現状を明らかにすること」

 

アクセス解析を行うことで、Webサイト上に訪問している人数や、訪問者の性別や年齢などの属性情報、寄付やボランティアなどの支援アクションにつながった数などWebサイトに関するあらゆるデータを取得することができます。

 

Webサイトの弱みと強みを把握した上で、改善策を検討することができ、また改善後にはその施策の効果が良かったのか悪かったのか振り返りを行うことができます。

 

逆に言えば、現状を把握することなく取り組む施策は「思いつき」や「勘」の施策であるといっても過言ではありません。

 

もちろんアクセス解析を行えばただそれだけでサイトが改善するわけではありませんが、 サイトを改善したい、 寄付者やボランティアを獲得したい、 もっと団体のことをよく知ってほしい、 など少しでもサイトの現状を改善したいという思いを持つ場合にはぜひアクセス解析ツールを使用した現状把握を行うことをおススメします。

 

 

■まずは「どのくらいの人がサイトに来ているか?」を知ることから

 

繰り返しになりますがGoogle Analyticsは非常に高機能であり、さまざまな分析を行うことができます。

 

簡単に例を挙げると、

 

  • どのくらいの人がサイトに来ているのか?
  • どこから流入しているのか?
  • どのページがよく見られているのか?
  • スマホで見ている人はどのくらいいるのか?
  • トップページに来た人は次にどこを見ているのか?

 

といったようなことを調べることができます。

 

いきなりすべてを分析することは難しいため、普段あまりGoogle Analyticsを活用できていない場合には、まずは「どのくらいの人がサイトに来ているのか?」を見てみましょう。

 

Google Analyticsが敬遠されてしまう原因の一つに「用語に馴染みがない」という問題もあります。

本日は基本的な用語の解説も合わせながら見方を解説します。

 

 

■まず知るべき基本的な7つの指標

 

Google Analytics画面

 

Google Analyticsにアクセスすると最初に表示される画面がこちらです。

(初期設定などが済んでいない場合には必要情報を入力する設定画面が表示される場合や、ツールの使用法解説の情報が表示される場合もあります。異なる画面が表示された場合には、左側のメニューから「ユーザー」→「サマリー」を選択してください)

 

「どのくらいの人がサイトに来ているのか?」は、まずはこの画面の情報だけで概要をつかむことができます。

 

画面を少し下に移動すると、折れ線グラフが表示されており、さらにその下に7つの数字が並んでいます。

用語を順に説明していきます。

 

セッション

セッションとは訪問回数のことです。一定期間(Google Analyticsにアクセスした状態では直近の1ヶ月間が選択されており、任意の期間に変更することができます)にユーザーがサイトを訪れた回数を足し上げた数を指しています。 同じユーザーが2回サイトを訪れた場合にはセッション数は「2」となります。1度サイトを訪問したときに復数のページを閲覧することがありますが、そのような一連のサイト内での行動を合わせて統一セッションとして1回とカウントしています。

 

※アクセス解析ツールでは同一セッションとみなす時間が設定されています。Google Analyticsでは「30分間」が初期設定であり、30分以内であれば複数回サイトに訪れた場合も同一セッションとみなされ、セッション数は「1」のままです。(厳密には「日付が変わった場合」や「流入元の経路が変わった場合」など30分以内でも異なるセッションとみなされる場合もあります)この30分間という数値は変更することも可能ですが、通常は特に変更する必要はありません。

 

ユーザー

訪問者数のことです。同じユーザが2回サイトを訪れた場合にセッション数は「2」になりますが、ユーザー数は「1」のままです。 少し細かい話をすると、Google Analyticsのユーザー数のデータはウェブブラウザ(のCookie)に保存された情報を元にしているため、より正確にはブラウザ数を数えていることになります。 一人の人がPCでサイトを閲覧した後に、スマートフォンでもう一度サイトを閲覧した場合にはブラウザが変わるため「2」とカウントされます。 逆に、家族で共有しているPCの同一ブラウザで2名の方がサイトを別々に訪問した場合には、ブラウザが同じためユーザ数は「1」とカウントされることになります。

ユニークユーザ数、UU(Unique Userの略)と呼ぶ場合もあります。

 

ページビュー数

ページビュー数とはサイト上でページが表示された合計回数のことです。WEBサイトにはトップページの他、団体紹介のページ、寄付募集のページ、ブログや活動報告のページなど様々なページがあります。 ページビュー数はこれらサイト全体の各ページの合計表示回数です。

略してPV(Page Viewの略)と呼ばれることが多くあります

 

ページ/セッション

ページビュー数をセッション数で割った値であり、「1回の訪問あたり何ページ見られているか」を表しています。 1ページだけ見て帰ってしまう人もいれば、何ページも閲覧してくれる人もいますが、平均何ページ見られているかの数字になります。 数字が多ければ多いほど、たくさんのページが見られているということができます。

 

平均セッション時間

1回のセッション(訪問)あたり平均でどのくらいの時間サイトに滞在していたか、つまりどのくらい熱心にサイトを利用しているかを表しています。多くのページを閲覧しサイトを深く利用するほど滞在時間は長くなるため、原則的にページ/セッションの数値と比例します。

 

直帰率

1度サイトに訪問した人が他のページを見に行くことをせずに離脱してしまうことを「直帰」といいます。 直帰率は全セッションのうち直帰した割合を表しています。 1ページで完結している情報を見せている場合には直帰してもらっても問題ありませんが、多くの場合には1ページでは(寄付申し込みなどの)目的を達成することができないため、直帰率は低い方が望ましい場合が多いです。

 

新規セッション率

全セッションのうち初めてサイトに訪れた人の割合です。 Google Analyticsでは初期設定では2年間は同じユーザーと識別されるため、過去2年以内にサイトに来たことのない人が新規ユーザーとしてカウントされます。

 

 

■ちょっとお試し

 

3日間のアクセス状況が以下の場合セッション数、ページビュー数、ユーザー数はそれぞれいくつになるでしょうか。

 

 

1日目

Aさんがサイト訪問 3ページ閲覧

Bさんがサイト訪問 1ページ閲覧

Cさんがサイト訪問 5ページ閲覧

 

2日目

Aさんがサイト訪問 2ページ訪問

Dさんがサイト横紋 1ページ閲覧

 

3日目

Cさんがサイト訪問 2ページ閲覧

Eさんがサイト訪問 3ページ閲覧

Fさんがサイト訪問 1ページ閲覧

Aさんがサイト訪問 2ページ閲覧

 

 

 

 

正解は…

 

 

セッション数  →9

ページビュー数 →20

ユーザー数   →6

 

 

 

でした。

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

 

指標の意味が分かると、Google Analyticsの活用も少し意欲が湧いてくるのではないでしょうか。

 

Google Analytics上で実施する他の様々な分析も本日紹介した基本指標がベースになりますので、まずはこの指標に慣れ「どのくらいの人がサイトを見ているのか」を把握できるようにしましょう。

 

 

Profile

堤 大介

Daisuke Tsutsumi

株式会社PubliCo コンサルタント

1986年北海道生まれ栃木県育ち 筑波大学第一学群社会学類卒。卒業後、2010年に楽天株式会社に新卒入社。新規事業開発系部門にて広告企画、マーケティング、webディレクション、事業開発などに従事し6年間勤務。2011年よりプロボノとして復数のNPOの支援を行い、2015年NPOへのITプロボノ支援NPO Make it Betterの立ち上げに参画し理事・共同代表を務めている。2016年5月よりPubliCoに勤務。

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